今更だけど秋葉原通り魔事件のこと

6月9日の日記

自尊心を肥大させたまま現実を受け入れられない若い男。その欝屈は肉体に溜まってゆき、暴発を待っている。渋谷でも池袋でも無く秋葉原でなければならなかった。彼は自分自身と同化しうる見ず知らずの人間を殺戮する必要があった。彼の容貌に他の繁華街は不似合いだ。彼が殺戮したいのは自分以外の何者でも無いのだが、肥大化した自意識はそれを認めない。どんな事件を起こしたところで彼の惨めな人生は死刑執行のその時まで続く。現実的な想像力に欠ける人間は絶望的なバカだ。


6月11日の日記

不自然な印象が拭えない。あの秋葉原の容疑者の父の会見。

自分は親として息子の凶行を世間に対して詫びる責任がある、というまるで対面のようなことを本気でやっている。
吉兆かなんかの謝罪会見か?
会社の不祥事のように息子の不祥事を語る。さらに責任者として妻も同席、強制としか思えない。
そして、倒れてしまった妻をそのままにして一度家に入ってしまったのにはなんだかぞっとしてしまった。
再び出てきて妻を支える様子も事務的に見えた。


こんなふうに感じたのは私だけだろうか?容疑者の男よりもずっと薄気味悪かった。